項 目 |
乾 滑 |
オイル/グリースによる潤滑 |
粉塵環境 |
乾燥しているため、粉塵が付着しにくい。 |
摺動面が濡れているため粉塵が付着しやすい。 |
水環境 |
MoS2被膜は水が介在しても滑性に悪影響が無い。又、循環水の場合溶剤は蒸発し、MoS2はタンクに沈殿するので水の汚染は無い。 |
運転に伴い、オイルは入荷し、滑性を失う。又、循環水の場合水が油で汚染される。 |
熱環境 |
MoS2は、-190〜+425℃の間、良好な滑性を保つ。 |
オイルは温度の上昇と共に粘度が低下し,潤滑条件が変化する。又、160〜200℃で熱分解し,滑性を失う。 |
腐食環境 |
MoS2被膜は、王水・熱硫酸・熱硝酸以外とは化学反応を起こさない。 |
酸・アルカリに弱く、水の飛散を浴びても、乳化し粘度の低下とオイルの劣化を招く。 |
浸透性と給油性 |
粘度が低いので、毛管現象によりチェンの細部に行き渡らせることが出来、僅かな給油量で足りる。 |
粘度が高いので,チェンの細部に行き渡らせるためには,大量の給油が必要であり,油汚染に繋がる。 |
耐荷重能 |
MoS2被膜の耐荷重能は35ton/cm2と極めて高い。 |
適当な粘度のオイルが使用できないため、絶えずメタルコンタクトが起こり、耐荷重能は低い。 |
耐磨耗性 |
優れた耐荷重能を持つMoS2被膜で覆われているので、チェンは磨耗しにくい。 |
始動・停止・稼動中の負荷の変動により、油膜の破断が頻発し、チェンは磨耗しやすい。 |
摩擦係数 |
磨耗係数は、0.03〜0.017。 |
摩擦係数は、オイルでは0.10〜0.15。 |
サージングとゴミ不良 |
ピン・リンク・ローラーの摺動面には乾燥したMoS2被膜が形成され、それを介しての摺動となるため、ゴミ不良やサージングは起こりにくい。 |
炭化グリースの落下、ローラーの回転不良、リンクとピンの潤滑不良により、ゴミ不良やサージングが起こりやすい。 |
動力損失 |
コンベアモニターによって設定された給油インターバルを守ることにより,何時までも低い電流値で稼動するので,実績比10〜20%ダウンする。 |
ローラーの回転不良・リンクとピンの潤滑不良による動力損失は大きい |
年間保全費 |
同左M電機 5ライン ¥2,700,000 |
同左 ¥5,240,000 |